お歳暮ネタ
この間、久しぶりに母と電話をして、面白い話を聞きました。
なんでも、お歳暮で頂いた品物が気に入らなかった様子。
母は、自宅用には買わないような、ちょっと変わった贅沢品、という目線で、こだわった贈りものを選んだそうです。
ちなみに、最中の中にかやくの入ったお吸い物の詰め合わせ。
それが、返ってきたものが昆布の束だった‼︎と。
母が言うには、こちらの品物を見てから選んだって言っていたのに、なぜ昆布?
こちらの意図がまったく伝わっていない。
しかも、昆布はうちに余るほどあるっていうのに。
「もーガッカリ!」だそうです。
こういうことは、贈りものあるあるですよね。
特に、儀礼的なお付き合いしかなければ、お相手の趣味嗜好まではわからないでしょうし。まして、在庫状況まで!
向こうは向こうで、インスタントのお吸い物なんて、なんでこんな使えないものを送ってくるんだって言ってるかもしれないよー。と、ふたりで笑ったのですが。
昆布はなにも悪くない。
日常的に使うものだし、腐らないし、たくさんあってもいいでしょう、と思えば、よい贈りものと言えるのに。
ただただ、期待ハズレだった、というだけで、こんなに憂える母は、愚痴っぽいというのか、感受性が豊かなのか。
私だったら、もうちょっと違うふうに考えるかな、と思いました。
もし、うちでは使えない、となったら、知り合いに配って歩こうと思います。
それって、私にとっては不用品処分みたいなものですが、なんの前触れもなく、おすそ分けをもらった人は、ちょっと嬉しくないですか?
その人たちにとって、気前がいいとか、ものをくれるいい人、になれちゃうわけです。
私の印象アップ。
中には、ちょうど昆布欲しかったのよ、という人もいるかもしれない。
また、律儀な人は、お返しになんかいいものを持ってきてくれるかもしれない。
余った昆布は私に、「与える人」になるチャンスをくれたのです。
もし、昆布に満足して、そこでのやり取りだけで終わっていたら、そこで終了。
でも昆布をみんなに配ったら、そこからまた新たな広がりが生まれます。
そうやって世の中繋がっているものだから、目に見えるやり取りだけに一喜一憂する必要はないんだろうと思います。
たぶん母も、昆布を配ると思う。
でも、わあ!誰にあげよう。喜んでくれるかな、これで私の印象もアップ、しめしめ。とワクワクするのと、
もーガッカリ。どうしようこれ。しょうがないから、みんなに分けるか。こんなことなら、わざわざ悩んで贈りものを選ぶ必要なかったわーとうんざりしながら配るのと。
ただの気分のお話ですが、その気分に左右されるのが人間。
目先のギブアンドテイクに惑わされず、もっと大きな視野で物事を見ることができたら。
いろんなところに幸福の種は落ちていて、いろんなところから幸福の実が実って返ってきていることが分かるようになるのかな、と思ったりしました。
母が贈ったのは、たぶんこんなの。
ついでに、今年の私のお世話になった方への手土産は、ちりめん山椒や佃煮にしました。
そういえば、どちらもごはんのお供についでに一品、みたいなチョイス。
親子だからかな。
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